こんにちは、フィスコマーケットレポーター三井智映子の「気になるレポート」です。トランプ大統領が米中通商交渉に対して楽観的な見通しを示したことで、先週末のダウは持ち直しました。しかし、週間で見ると米主要3指数は揃って下落しており、株式が売られた時に上昇しやすい金市場は3日続伸となりました。 今後、金市場はどうなっていくのか、今日は金市場についてのレポートをご紹介します。

米中間の対立で18日に開催されたAPEC首脳会議では、初めて首脳宣言で合意できないまま閉幕しましたね。松永さんのブログ、松永総研では、APEC首脳会議について『議長国のオニール首相はAPEC開幕時に、加盟21カ国のどの国が合意できなかったかとの質問に対し、「2つの大国だ」と答え得ました』と伝えており、『この「2つの大陸」とは、「アメリカ・ファースト」の姿勢を貫いている米国と、一帯一路政策を推進している中国の事であることは、安易に想像できます』と考察しています。

米中貿易協議への懸念が再燃しているとのことで、『同会議として初めて首脳宣言で合意できないまま閉幕したことからも、米国と中国との通商面での対立が伺えます。この流れでは、今月末の米中首脳会談による通商交渉が決裂する可能性は高そうです』と示唆しており、『今月末の米中通商交渉が決裂することになれば、リスク志向の株式市場が大きく下落し、リスクヘッジ志向のNY金が大きく上昇する可能性が高まります』との見解を述べています。

またNY金のファンドポジションについて、『8月4日から10月9日にかけて売り越しに転じ、「16年ぶりの売り越し」を記録しました。その後、10月16日から4週連続で買い越しとなりました。しかし、11月13日時点で再び売り越しとなりました』と伝えています。

そして、『ファンドの買い越し枚数が最も増加したところが天井圏となり、ファンドの買い越し枚数が最も減少したところやファンドの売り越し枚数が最も増加したところなどが底値圏となる傾向も強いだけに、ファンドが16年ぶりに売り越しに転じているということは、それだけ底値圏の可能性が高いということかもしれません』と分析しています。

今月末の米中首脳会談の成り行きを注視していくことになりますが、NY金のファンドポジションを鑑みても、金相場の買い場を検討するのも一考かもしれません。参考にしてみてくださいね。

上記の詳細コメントは、11月19日付「金市場「今月末の米中通商交渉を見据えて」」「金市場パート2」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコマーケットレポーター 三井智映子




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情報提供元: FISCO
記事名:「 金市場に買いチャンス、米中首脳会談の成り行きを注視 サンワード貿易の松永氏(三井智映子)