■ロビンスカップでは自作のEAを使って入賞

エムトレ  TraderK(Kaibe)さんは、ご自身で作成されたEA(自動売買ソフト)を用いロビンスカップで第2位を獲得されました。EAについての質問の前に、まずはTraderK(Kaibe)さんがFXを始められたきっかけをお聞かせください。

TraderK(Kaibe)  会社の先輩に誘われたことがきっかけです。最初はただ、「とても年利の良い投資があるよ」と言われたのですが、それが何なのかは教えられない、と(笑)。そこで興味を持ち、調べたところFXに辿り着きました。
エムトレ その後、その先輩の反応は?
TraderK(Kaibe)   それが、その先輩が仰っていたのはFXではなかったんです。FXをやり始め、儲かったので「FXすごいですね!」と言ったら、先輩は何、それ?と。実は毎月配当型の投資信託のことだったようで、2006年頃はパフォーマンスが良く、年利は20%くらいのものもありました。

エムトレ 意外なところからFXを知ったTraderK(Kaibe)さんですが、最初からEAを使った投資手法だったのでしょうか? 
TraderK(Kaibe)  いいえ、最初はスワップ狙いがメインでした。そのときは確か、まだドル円が年利4%ほどありましたので。あとは豪ドル円などの高金利通貨を押し目で買うという手法でした。その後、サブプライムショックで資金を飛ばしたんです。だいたいあの時の自分が建てていたドル円ポジションのロスカットポイントが113円くらいでしたが、サブプライムショックでそこを突き破ってしまって。結局、その後リーマンショックが起きるまでFXは辞めていました。

■リーマンショック後、ネットで出会った手法で復活

TraderK(Kaibe)  リーマンショックが起きて2008年11月に、ネット上でとある手法に出会いました。あるインジケータだったのですが、それを自分なりに解釈して使ってみたところ、「行けそうだ」と感じたんです。そして11月の1か月間回してみたところ、資金が倍になりました。そして12月からは資金を追加してみると、翌年8月には64倍になったんです。9か月で資金64倍です。とは言っても、最初に入れた額は少なかったです。なけなしの25万円でスタートしたので最終的には1600万円ほどですね。

エムトレ インジケータで成功し、その後も順調だったのでしょうか?
TraderK(Kaibe)   結局、9月以降は成績が振るわず、システムの賞味期限を意識するようになりました。そのシステムはもともとボラティリティの大きいところをとっていくもので、ボラティリティが小さくなると必然的に取れなくなっていきました。そのシステムでは、リーマンショックの後のボラティリティがあるところが取れていたというわけです。

■EAで最も重要なものは手法

エムトレ EAを作るときに重要なことは何でしょうか?
TraderK(Kaibe)   EA作成で最も重要なものは、手法です。バックテストで右肩上がりにならなければ始まりません。例えば今回のロビンスカップで使ったEAでいくと、もともとネットにある手法をベースに去年の5月くらいにアレンジを重ねて作りました。システムでは裁量の部分はカットしなければならず、私のイメージですが、裁量トレードをすると、収益がとても良いときと悪いときがありますが、このブレをカットしなければならない。カットして、平坦にするイメージです。裁量で月100~300pips取れる手法だとしたら、裁量を抜きにして月100pips取るものを作るという感じです。

■システムトレードは引き際を考えておくべし

エムトレ  相場で勝ち続けるには?
TraderK(Kaibe)   私の場合はシステムトレードなのですが、システムの引き際を考えておくことです。システムによって賞味期限があるかどうかはわからないが、それはあるかもしれない。であるならば、予めどこで使うのを辞めるかを考えておいた方が良いのです。
エムトレ システムの賞味期限はどのように判断すればよいのでしょうか?

TraderK(Kaibe)  例えば、バックテストをすると最大ドローダウンがわかります。それを超えてくる、というのがひとつの目安になります。その判断をしたときに、別のシステムを使う、あるいは作成します。
エムトレ わかりました。最後に、エムトレ読者の方に一言お願いします。
TraderK(Kaibe)  EAの素晴らしさをもっと知って欲しいと思っています。私もプログラムを全く知らないところから、半年くらいの勉強でEAを自分で作れるようになりました。ですので根気さえあれば、EAを作ることは誰にでも可能です。実はロビンスカップで使ったEAは、家族共用のパソコンで作りましたし、ロビンスカップはノートパソコン1台で戦っていたんです。基本、チャートには張り付きません。テレビを見ながらでもトレードができるEAをぜひ使ってみてください。
エムトレ  私もEAを使ったトレード、やってみたくなりました。今日は有難うございました。


【ニュース提供・エムトレ】




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情報提供元: FISCO
記事名:「 相場で勝ち続けるためには、システムの引き際を考えておくことが重要