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グローバルに対応する、安心と適正な労働市場構築を目指す労働契約プラットフォームづくりにという、国内初の試みに取り組む。実証実験を結果をみて、2018年8月以降の実用化に向けた試験運用を開始する。
副業や兼業の原則容認や、少子高齢化による労働力不足が現実に起こっている状況のなかで、個人や企業の人材流動は活発化することが予測される。しかし、フリーランスやインデペンデントコントラクターという働き方の現場では、契約書の締結がないまま、企業にとって有利な状態で話が進むなど、労働者個人の立場が非常に弱いし、不平等取引が行われているのが実情だ。
企業が国外へ知見や労働力を求め、国家を超えて労働契約を結ぶという、国家間の法律の違いから手続きが煩雑になり、高い送金コストがかかるといった問題も起きている。
それらの問題解決に取り組もうというのが、新しい働き方に対応した非中央集権の労働契約プラットフォーム構築プロジェクトである。
ブロックチェーン技術を用いて契約関連業務を自動化(スマートコントラクト)し、透明で公平な契約手続きが保証されるというプラットフォームを目指す。このプラットフォームを活用すれば、世界中どこにいても、平等な力関係の取引をシームレスにできるはずだという仮説を立て、それを実験で実証していく。
そうして、独立や副業、兼業などの新しい働き方を選択する個人や多様な国や立場にある世界中の才能ある人々にとって、安心して、適正な労働市場の実現を目指ざす。新しい働く価値観を創り、サーキュレーションのビジョン「世界中の経験・知見が循環する社会の創造」を加速させていく。
■実証実験の内容
プラットフォームに4つの機能を備え、安心・公正な取引の実現を目指す。今回の実証実験は、「個人と企業が国際間で仕事の受発注を行う」というケースを想定し、これらの機能を実装する。
■4つの機能
1.契約の締結、更新のプロセスにスマートコントラクトとAIを活用。不平等な契約締結や契約内容の改ざんを防止。
2.取引の安全を担保するエスクローの仕組みにブロックチェーン上の独自コインであるトークンを活用することで、コスト削減と平等なプロセスを実現。
3.報酬の支払いにトークンを活用して、国際間の送金コストの削減、世界中にインターネットを通じて報酬の支払いが可能。
4.企業と労働者の間にトラブルが起きたとき、スマートコントラクトを活用した紛争の仲裁を行う。その結果によってエスクローの解除が可能。
共同実験は、ブロックチェーン技術を持つchaintopeが、システムや技術面の知見を提供し、フリーランスやインディペンデントコントラクター市場の専門性や同領域への技術活用の知見をもつサーキュレーションが、新たなサービスの検証を行う。この実験の拠点は、2018年5月に福岡市に開設した「CIRCULATIONTechnologyLab」である。
■今後の展開
2018年7月までに、スマートコントラクトとAIを活用した契約の締結、更新のプロセスの実装を完了し、8月から試験運用を開始する予定。その他の機能も、順次実証実験を行ったうえで試験運用を進めていく。実証実験や試験運用の結果をみてから、プラットフォームの実用化に向けて動きだす。
■サーキュレーションとは?
経営理念に「世界中の経験・知見が循環する社会の創造」を掲げ、プロフェッショナル人材のシェアリングサービスを運営している。企業が抱えるいろいろな課題やミッションを対象に、課題やミッションを解決できる高い専門性を有したプロフェッショナル人材の経験・人脈を、プロジェクトベースで活用してもらうための、オープン・イノベーション(外部プロフェッショナル人材活用)コンサルティングを行っている。
1万名のプロフェッショナル人材のリソースから、企業の経営課題や業界、成長フェーズ、社風、経営における理念や思想を鑑み、企業に最適なプロフェッショナル人材を選出し、課題解決プロジェクトチームを組成する。サーキュレーションに登録中の20代から70代のプロフェッショナル人材は、対面でのインタビュー(及び電話/skype)を実施し、独自の人材アセスメントで、スキルや経験、志向性、人物に関して適正な評価や知見を蓄積している。2014年に設立して以来、プロジェクト実績は800社/2000プロジェクトを超えている(2018年6月現在)。
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