ブルームバーグは、金融業界のプロフェッショナル向けに人工知能(AI)を搭載した金融市場価格予測アプリの提供を開始した。
この新しいアプリは、「アルパカフォーキャストAIプレディクションマトリックス」といい、ブルームバーグのマーケットデータフィード(B-PIPE)を活用し、「USD/JPY」をはじめ「EUR/USD」「AUD/JPY」、CME日経平均先物、米国10年国債などの主要市場での短期的な市場価格を予測するものである。
この新しいアプリは、アルパカジャパンと共同開発したもので、最先端の深層学習(ディープラーニング)エンジンが人間の目視能力を超えるスピードとボリュームを駆使し、ティックデータ(市場価格に関する時系列データ)を分析する。アルパカジャパンのAI技術は、価格情報のなかに存在する一定の規則や意味を持つパターンを瞬時に認識することができるので、それによって市場予測ができる。
この新しいアプリについて、ブルームバーグ在日代表の石橋邦裕氏は、次のように述べている。
「待望の新アプリは、金融市場のイノベーションを後押しするという当社のミッションを具体化したものです。ブルームバーグが持つリアルタイムの市場データとアルパカジャパンの専門的な技術を融合することで、金融業界のプロフェッショナルの投資決定をサポートし、日々のトレーディング業務の効率化が図れる、最先端の予測ツールが完成しました」
また、アルパカジャパンの共同創業者兼代表取締役CEOの四元盛文氏はこう語っている。「アルパカジャパンは、AIによる金融ソリューションを提供する世界のプロバイダーの中でも特に急成長しているフィンテックカンパニーです。今回の共同開発は、当社が次の段階に飛躍する大きな節目になると考えています。この最先端の新アプリをご活用頂くことで、世界の金融業界のプロフェッショナルの皆様が、AIによる市場予測をいろいろなユースケースの実現に日常業務に取り入れて頂けることを望んでいます」
「アルパカフォーキャストAIプレディクションマトリックス」は、ブルームバーグアップポータルからダウンロードできる。ブルームバーグアップポータルでは、ブルームバーグターミナルの契約者に対して複数の資産クラスを対象とした幅広い専用アプリを提供している。
ソフトウェア企業や金融機関、学術機関など、さまざまな第三者機関が開発したアプリを通じ、ブルームバーグが持つ豊富なデータやニュースにアクセスできる。アナリストやポートフォリオマネジャーは、データの分析や可視化、ニュースや研究・リサーチの結果、ポートフォリオ管理、リスク分析、テクニカル分析から、プライシングやバリュエーションに至るまで、さまざまなアプリを活用できる。
機関投資家は、ブルームバーグアップポータルのソリューションによって、日常業務の効率化や収益の追求に活用できるほか、将来的には、独自のソフトウェアツールの開発を検討することにより、社のスタッフや顧客に配信するなどの幅広い活用方法の検討できる。
ブルームバーグのマーケットデータフィード(B-PIPE)は、世界レベルの接続性を保証し、ブルームバーグのコンポジットティッカーや市場インデックスのほかに、330以上の取引所と5000以上の情報提供機関から収集するデータを含め、すべての資産クラスにおける3500万以上の投資商品に関する、標準化された総合的な市場データへのアクセスを提供しているのが特徴である。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 人工知能を搭載した市場予測アプリをリリース