こんにちは。フィスコリサーチレポーター三井智映子の「住信SBIネット銀行の気になるレポート」です。先週は米中の通商政策への懸念がマーケットを覆いましたね。

トランプ米大統領は、中国が米国の知的財産権を侵害していると認定、中国製品に25%の追加関税を課すことを柱とする制裁措置が発動しました。これにより、米中貿易摩擦への警戒感が高まり、先週末の日経平均は一時前日比1000円超安となりました。

また、米国による鉄鋼とアルミ製品への関税適用について、「安全保障上、重要な関係」とされている7つの国や地域(EUや韓国など)は当初対象外となりましたが、日本や中国に対しては適用されることも日本市場の重しとなっています。さらに、日本市場では財務省決済文書の改ざん問題を受け、安倍政権の支持率が急落したことも嫌気されています。

さて、今週のチェックすべきポイントはどこなのでしょうか。まずレポートでは米中の動向に注目し、『今週は先週以降続く米中を中心にした通商政策の行方、対立が深まるのか、妥協点を見出すなど譲歩する姿勢が見られるのか、不安定な株式、債券市場の火種が鎮火するのか注目されます』と伝えています。加えて『決算期末を控えての季節的要因による需給にも注意が必要かもしれません』と注意を喚起しています。

日本国内では27日に行われた佐川前国税庁長官の国会での証人喚問は無視できないイベントになりそうですね。レポートでは、『27日に佐川前国税庁長官の証人喚問が予定されており、政府・与党としてはこの喚問を契機に事態の沈静化を図り、年度内に予算案や関連法案の成立に漕ぎつけたい考えであり、思惑通りに事が進むのか、金融市場にも影響を及ぼす可能性があるだけに注目です』と分析しています。

また今週はイースターの休暇がありますね。レポートでは、『30日はNY市場でも債券・株式市場が休場する予定となっており、ホリデー前のポジション調整も含めて動向が注目されます』と紐解いています。

そして経済指標では、『米10-12月期GDP確報値のほか、FRBがインフレ指標の一つとして最も注目する個人消費支出コア・デフレーターに対する債券市場の反応には注意が必要かもしれません。こうした中でドル/円は105円割れが定着するのか、105円台を回復するか新年度入り前の最後の一週間となるだけに来期への影響も含めて注目です』とまとめています。今週もしっかりマーケットをウォッチしていきましょう。

上記の詳細コメントは、住信SBIネット銀行サイト内の「ウィークリーレポート」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコマーケットレポーター 三井智映子




<DM>

情報提供元: FISCO
記事名:「 米中貿易摩擦はどうなる?経済への影響は? 住信SBIネット銀行(三井智映子)