こんにちは。フィスコリサーチレポーター三井智映子の「住信SBIネット銀行の気になるレポート」です。

先週9日に発表された2月米雇用統計では、非農業部門就業者数が31.3万人増と予想を大幅に上振れし、平均時給は前年同月比の上昇率が前月から縮小したことで、急速なインフレへの懸念が和らいだことから適温相場へ回帰するのではとの期待感が高まりました。

しかし、トランプ米政権下での高官の相次ぐ離職のほか、日本国内でも財務省によって決裁文書が改ざんされた問題で安倍晋三内閣の支持率が急落し、日米ともに政権運営への先行き不透明感が一段と強まりました。

さて、今週のチェックすべきポイントはどこなのでしょうか。

まずレポートでは『先週以降続く日米それぞれの政権運営を巡る不透明感が幾分でも緩和されるか、あるいは一層深まることになるのか注目されます』と伝えています。

米政権に関しては、『トランプ大統領は今秋の中間選挙に向けて意見の異なる閣僚人事の解任する動きを強めており、一部閣僚は自ら辞任するなど政権運営の先行きを懸念する声が収まりません』と紹介し、『一部メディアからは大統領補佐官や財務長官らの解任が近いとの報道も聞かれドルの上値を抑制する一因となっています』と分析しています。

一方で日本については、『安倍政権も森友問題による支持率の低下が各紙世論調査で報じられる中、この問題を巡る公文書管理や行政に対する参院金融委員会での集中審議が日本株や円相場に及ぼす影響が懸念されています。25日には自民党大会が予定されており、安倍政権を支えることを確認できるのか焦点の一つとなりそうです』との見解を示しています。

また、パウエル議長就任後初となるFOMCにも注目し、『インフレや経済見通しについてどのような見解が示されるのか注目されるほか、従来の年3回の利上げ見通しが年4回へと上方修正されるのか、NY株式市場への影響とともに今週の焦点の一つとなりそうです』と分析しています。

その他、米輸入制限などにも言及した上で、『いずれにしても日米の政権運営を巡る不透明感のほか、イタリアの連立政権樹立に向けてポピュリズムを掲げる「五つ星運動」が影響力を増している状況の影でFOMCや英中銀政策委員会など経済のファンダメンタルズの影響力は一時的な反応に留まり易いだけに政治問題が落ち着くのか、混迷を深めるのか金融市場への影響が大きいだけに懸念される状況が続きそうです』とまとめています。

今週もしっかりマーケットをウォッチしていきましょう。

上記の詳細コメントは、住信SBIネット銀行サイト内の「ウィークリーレポート」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコマーケットレポーター三井智映子




<DM>

情報提供元: FISCO
記事名:「 日米の政権運営への不透明感が払拭されるか注目! 住信SBIネット銀行(三井智映子)