こんにちは、フィスコリサーチアナリスト飯村真由の「マネックス証券の気になるレポート」です。トランプ米大統領は先週末、鉄鋼・アルミニウムの関税を大幅に引き上げると発言しましたね。影響が気になるところです。さて、マネックス証券の「メールマガジン新潮流」が、3月5日に配信されました。その中から今回は、同証券のチーフ・ストラテジスト、広木隆氏のレポート「今週のマーケット展望」の内容をご紹介いたします。

まず広木さんは欧州に注目し、『ドイツの大連立政権が第4次メルケル政権として発足する。これはユーロ買いとなろう』と紹介しています。一方で、『イタリア総選挙の結果を見るまでは動けない』ともしており、『もしも波乱の結果となった場合、そのショックをまともに受けるのは、一番初めにその週の取引が始まる日本のマーケットなので備えておこう。ネガティブな結果になればリスクオフの円高というのが定番だが、 しかしユーロが売られドルが強くなってドル円もしっかりということはあろう。またユーロはこの政治リスクが意識され、2月のパフォーマンスは振るわなかった。1日と15日に高値をつけたWトップの格好から月末まで対ドルで軟調に推移していた。悪い結果になっても材料出尽くしで、案外反応しない可能性もある』と見ています。

続けて今週の重要イベントとして、日欧の金融政策会合を挙げ、『どちらも会合後の総裁の会見が注目だ。特に日銀の黒田総裁は先日の「出口」発言で市場を動かしただけに、丁寧なフォローが期待される。但し、19年度ごろに出口政策の検討をする、というのは、むしろ当然で、インフレがじわりと上がるなか、そのころになって当局が検討さえしないなんていうことがあるわけがないだろう。 さらに日本語の問題として「検討」というのは「出口政策をおこなう」という意味では当然なく、消費増税や世界景気をにらんで「出口政策をおこなうかおこなわないか」を様々な角度から議論するということである。黒田発言に対する市場の反応は過剰である』と考察しています。

最後に2万2000円を大きく割り込んだ日経平均について、『先週末の日経平均は200日移動平均を意識してぎりぎり2万1000円台を死守した格好だ。まずは欧州の政治イベント次第だが、日欧の金融政策決定会合に雇用統計など重要な材料が目白押しの今週も神経質な展開が続く。 何より米国株市場の値動きの荒さが落ち着くことがポイントとなるだろう。タイトルに「激しい値動きが落ち着くか」と書いたが、今回の急落の最大の原因は株価そのものの動きであることは従来から述べてきた通り。従って株価変動そのものが最大の注目点。それに対する予測は困難だ。ここは「相場のことは相場に聞け」と割り切って、株価の値動きが小さくなるのを見つめるしかないだろう』とまとめています。

飯村真由の「気になるレポート」はマネックス証券の「メールマガジン新潮流」に掲載されたレポートを飯村真由の見解で注目し、コメントしています。レポート発行人との見解とは異なる場合があります。詳細は発行人のレポートをご確認くださいね。

フィスコリサーチアナリスト飯村真由




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情報提供元: FISCO
記事名:「 今週のマーケット展望「激しい値動き落ち着くか」~マネックス証券チーフ・ストラテジスト広木隆氏(飯村真由)