米連邦準備制度理事会(FRB)でパウエル氏が宣誓し、第16代目議長に就任した。任期は4年。イエレン前議長時には低金利、低インフレだったが、パウエル議長は労働市場のひっ迫や利回りの上昇、株の暴落に見舞われた。

米労働省が発表した最新1月雇用統計では、雇用の伸びが予想を上回ったほか、賃金もようやく上昇する兆しが見えた。また、米供給管理協会(ISM)が発表した1月の非製造業景況指数は59.9と2005年8月以降13年ぶりの高水準となった。内訳では重要項目の新規受注が62.7と7年ぶり高水準になったほか、雇用項目は61.6と、1997年7月以降で最高となった。労働市場のひっ迫を示す結果を受けて、2018年の利上げペース加速観測も強まった。

ところが、投資家間でインフレ加速や金利の急伸への恐怖心が強まり、株式相場が暴落。利上げ観測も後退した。金利先物市場で、先週100%近く織り込まれた3月の利上げ確率は74%まで低下した。パウエル新議長は金融政策でイエレンFRB議長下でのFOMCの緩やかな利上げ軌道を維持すると見られているが、初日から困難な舵取りを迫られることになった。



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情報提供元: FISCO
記事名:「 NYの視点:パウエルFRB議長DAY1、困難な舵取りに