皆さまこんにちは、フィスコマーケットレポーター三井智映子の「気になるレポート」です。今日は原油のレポートを紹介します。

世界的な経済成長や株高、イランの反政府デモの継続、OPECやロシアの協調減産などを背景に年明けから原油市場は強い値動きでした。しかし16日のNY原油は6営業日ぶりに下落しました。その背景について、レポートでは、『3連休明けとなった16日夜のNYダウは、寄付き直後に一時251ドル高の2万6054ドルまで高騰しましたが、その後は下落を続けてマイナス転換となり、10ドル安の2万5792ドルで取引を終えました。そうしたリスクオフの流れに16日夜の原油市場が圧迫されたようです』と分析しています。

また、需給に関してはアメリカの原油生産が増えているようです。『米エネルギー情報局(EIA)は昨夜、2月の米原油生産が日量1000バレルとなり、2019年には日量1100万バレルに達するとの見通しを発表しました。それにより、米原油生産が2月にサウジアラビアを上回って世界第2位となり、2019年にロシアを上回って世界1位となる見通しです』とレポートでは伝えています。

週間石油在庫統計に対する市場予想平均は減っているようですが、『12月のエネルギー需要の最盛期に製油所稼働率が最も上昇し、2月のエネルギーの不需要期のピークに製油所稼働率が最も低下する傾向があります。それにより製油所稼働率が12月頃の95%付近から2月頃には85%付近まで低下する傾向があります』と分析しており、『米原油生産が増加し、それと共に製油所稼働率が低下すれば、米原油在庫が急速に増加する可能性も高まります』との見解を伝えています。

そして、『これから月末にかけて石油メジャーの決算発表が急増します。原油価格が3年ぶりの高値まで上昇したことにより、大幅黒字決算を発表する石油メジャーが急増することも予想されます』と見ています。

また、ファンドのポジションについては、『石油メジャーのヘッジ売りが過去最大規模にまで膨らんで』いて、しかも『NY原油におけるファンドの買い越し枚数が2カ月前から過去最高を更新し続けており、』『ここまでファンドの買い越しポジションが膨らむと、何かのきっかけ次第でファンドの手仕舞い売りが急増する可能性が高まります』と考察しています。

これらを踏まえた上で、今後の値動きについては、『ファンドポジションや石油メジャーのヘッジ売りや2月のエネルギーの不需要期のピークなどを考慮すると、これから2月にかけて東京ドバイ原油への売りに注目することも一考ではないでしょうか』とまとめています。参考になさってみてくださいね。

上記の詳細コメントは、ブログ「松永総研~北浜の虎と呼ばれた男~」の1月17日付「原油市場」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコマーケットレポーター 三井智映子




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情報提供元: FISCO
記事名:「 2月にかけて東京ドバイ原油への売りも一考か サンワード貿易の松永氏(三井智映子)