皆様、あけましておめでとうございます。フィスコマーケットレポーターの三井智映子です。
「ゼロからわかる先物・オプション取引入門」、第5回目では、先物取引が現物株のリスクヘッジに活用できるということをお伝えしました。有難いことに大きな反響をいただきましたので、今回は「日経平均はもう高値圏であると感じたときは」と題して、引き続きリスクヘッジのための先物活用法をお伝えします。今年も頑張って学んでまいりましょう!


〇相場下落に備えて225先物を活用しよう

2017年の秋から日経平均は右肩上がりですが、買いポジションを持たれている方はいつが天井なのかと不安な方も多いようです。個人的には2018年、2019年と上昇を続けていくのではないかと考えていますが、株価は上昇し続けるということは滅多になく、上がったら下がるということは皆さんご存知ですよね。いつか日経平均株価も下落局面になります。

個別株で含み益を出していても、日経平均が値段を大きく下げるような局面では個別株も下がりがちですよね。せっかくの利益が損失に変わってしまったら残念です。そうならないために下落局面でヘッジに役立つのが日経225先物の「売り」です。この方法は「売りヘッジ」と呼ばれます。

そろそろ日経平均が下げそうだなと感じた時に日経225先物取引で売りヘッジをしておき、思惑通り日経平均が下落すれば利益になります。保有している個別株の損益を補ってくれるでしょう。日経225先物は小額の証拠金で取引が出来るため、保険のためのヘッジとして大変有効です。


〇値幅制限とサーキット・ブレーカー

日経225先物にも個別銘柄のストップ高・ストップ安と同じように値幅制限があります。相場の急変動の際には投資家を守るために一日で上がる最大値と下がる最大値の値幅制限が設けられているのです。

一日の値幅がこの水準を超えると一時取引停止となります。それがサーキット・ブレーカー制度(Static Circuit Breaker)という制度です。取引を一時中断して投資家に冷静な判断の機会を設けるための措置とされています。

サーキット・ブレーカー発動によって取引が一時中断された場合、10分後に制限値幅を第一次制限値幅に拡大して取引を再開します。しかしその後も価格変動が大きすぎる場合は再び取引が中断されて制限値幅が第二次制限値幅まで広がります。

基準となる制限値幅は日経平均株価の水準により異なり、直近期間における呼値の制限値幅の基準値段から算出されます。過去には2008年10月のリーマンショックと2011年3月の東日本大震災などの際にサーキット・ブレーカーが発動しました。


〇日経225先物なら夜間も翌朝5:30まで取引可能!

株価が動く要因は決算やニュースなどたくさんありますね。特に決算発表や米雇用統計、FOMCなどの重要指標発表直後は株価も大きく動きがちです。しかし国内株式は9時から15時までしか取引できません。たとえばアメリカの雇用統計は、夏時間で日本の21時半頃、冬時間では22時半頃に発表となり、大きく動いたのに株式の売買ができなくて損失につながってしまうこともありますよね。

日経225先物なら、日中立会の8:45~15:15のほかに、夜間立会の16:30~翌5:30、オプション取引は9:00~15:15と16:30~翌5:30と、個別株に比べて長時間取引が可能なので、海外の動きがある最中に、朝を待たずに取引が可能です。もし夜間に大きく下落する局面があっても個別株よりも早く対応ができますし、ヘッジにも使えます。ただし、日経平均との連動性の薄い個別株の場合にはヘッジの効果は限られます。リスクをさらに抑えるのであればオプションのプット買いも一考でしょう。


さて先物・オプション取引入門、225先物は、日経平均の下落時にも現物株のリスクへッジに活用していただけることはおわかりいただけたでしょうか。この連載を通して先物を身近に感じていただければ幸いです。

なお先物・オプション取引を行うには、証券会社に口座を開設する必要があります。お得に取引をしたい方にはオンライン取引のできる証券会社がおススメ!オンライン取引は、PCやスマホから誰でもカンタンに取引することができ、手数料が安いのが特徴です。手数料は利益に直結するので重視したいところですよね。価格.comによる証券会社別の日経225先物手数料比較ランキング(2017年11月時点)を見てみると、第1位は日産証券、第2位はライブスター証券、第3位はカブドットコム証券となっています。オンライン証券会社選びの参考にしてみてください。

また口座開設は「先物やってみたいかも」と思ったら即行動されることをオススメします。今年は先物で投資をスタートする年にされてみてはいかがですか?

「ゼロからわかる先物・オプション取引入門」は、三井智映子の見解でコメントしています。

フィスコマーケットレポーター 三井智映子




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情報提供元: FISCO
記事名:「 ゼロからわかる先物・オプション取引入門(6)日経平均はもう高値圏であると感じたときは(三井智映子)