全米住宅産業協会(NAHB)が発表した12月NAHB住宅市場指数は74と、予想外に11月から上昇、1999年7月以降18年ぶりの高水準となった。建設業者の信頼感を示す同指数は、50が楽観的、悲観的の境目となる。建設業者は、トランプ政権が実施する見通しの税制改革が中小企業を支援すると期待感を強めた。

当初、建設業者は、今週議会で承認を得て週末までに成立する見込みの共和党の税制改革に強く反対していた。案には、住宅ローン金利の控除や固定資産税の控除が大幅に縮小されることが盛り込まれており、潜在的に住宅需要を鈍化させ住宅市場を抑制すると懸念していた。ただ、こういったマイナス要因を、規制緩和や様々な控除による効果が最終的に上回ると見ていることが、結果から明らかになった。

指数の3つの項目のうち、購買見込み客足数は58と前回から8ポイント上昇。現在の一戸建て販売は81と、前回77から4ポイント上昇し、1999年以降18年ぶり高水準を記録。6カ月先の見込みも79と、前回76から3ポイント上昇し、2005年以降12年ぶり高水準を記録した。

■12月NAHB住宅市場指数:3つの項目

購買見込み客足数:58(前回50)
一戸建て販売:現在:81(前回77)
一戸建て販売:6カ月先の見込み:79(前回76)

購買見込み客足数の増加は、中古住宅の深刻な在庫不足を反映。売り物件は過去最低水準を記録したと報告されており、当面改善の見込みはないという。2017年を通し、住宅着工件数は増加しているものの、ペースは緩やかで歴史的な正常水準を依然下回っており、需要の増加に対応できていない。

失業率の低下、人口の増加、供給のひっ迫で一戸建て住宅の建設は来年も上向きと、NAHBの会長は見ている。一戸建て住宅は住宅市場で、最も重要な項目。したがって、2018年は住宅市場が経済を押し上げる可能性がある。





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情報提供元: FISCO
記事名:「 NYの視点:米12月NAHB住宅市場指数18年ぶり高水準、税制改革期待が押し上げ