こんにちは。フィスコマーケットレポーター三井智映子の「住信SBIネット銀行の気になるレポート」です。

7月の雇用統計が8月4日に発表されますね。7月26日に発表されたFOMCの内容は、物価の動向を注意深く監視し、労働市場の状況とインフレ率の実績と見通しを考慮して、フェデラルファンド(FF)金利の目標誘導レンジを1.00-1.25%に据え置くとともに、比較的早期にバランスシートの縮小に着手するなどといったハト派的内容でしたが、利上げの今後を占うためにも雇用統計は要チェックですね。いったいどのような内容になるのでしょうか。

住信SBIネット銀行の「米国雇用統計」レポートでは、以下のように今回の発表内容を予想しています。

まずは前回6月の米雇用統計のおさらいから始めましょう。同レポートによると、『6月の米雇用統計は非農業部門雇用者数が17.8万人増加予想のところ、前月比22.2万人増加となりました。5月の雇用統計も13.8万人増加から15.2万人増加へ上方修正され、雇用者数に関しては強い数字となりました』と雇用者数に関しては予想を上回る強い数字となったことがわかります。しかし、一方で、『前回、16年ぶりの低水準(4.3%)だった失業率が4.4%に悪化したことや、平均時給が前月比、前年比ともに低下しており、全体的に利上げペースを加速させるほどの強い内容ではないとの見方が多いようです』とまとめています。

では、7月の雇用統計のポイントはどうでしょうか。同レポートでは、『先週のFOMC声明文がハト派的と受け取られたものの、イエレン議長は年内の追加利上げを完全に否定しているわけでもなく、米国経済指標の改善によって、利上げペースを速める可能性は十分残されており、7月雇用統計結果も米連邦準備理事会(FRB)の政策運営に影響すると思われます』と伝えています。

先月発表された6月の雇用統計も踏まえて、『非農業部門雇用者は前回の6月は予想外の大幅増加となりました。今回の市場予想は、前回よりも増加幅は縮小するとはいえ、依然として強い水準を維持する見通しとなっています。結果次第では利上げペースを加速させる要因となる可能性があります』と分析しています。

また、特に平均時給に注目とのことで、『平均時給(前月比)の市場予想が0.3%増と、今年2月以来の伸び予想となっており、予想通り、もしくは予想以上となった場合は、ドル円を中心にクロス円が上昇基調となる可能性があります』と見ています。

米雇用統計の前哨戦であるADP雇用統計は8月2日の日本時間21時15分に発表予定ですので、こちらもチェックしてみてください。私もブログやfacebookでフォローしたいと思います。

上記の詳細コメントは、住信SBIネット銀行サイト内の「米国雇用統計」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコマーケットレポーター 三井智映子



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情報提供元: FISCO
記事名:「 米国雇用統計:6月の振り返りと7月のポイント「時間給賃金に注目、強い数字は出るのか?」住信SBIネット銀行(三井智映子)