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VWは昨年11月11日、上汽大衆汽車(上海汽車集団とVWの合弁会社)との間で、アウディ車の中国生産・販売に関して提携関係を構築することで基本合意。アウディ車の中国生産の一部を上汽大衆に委託するとともに、折半出資の販売会社を設立することを確認した。しかしこの合意に対し、一汽大衆汽車(第一汽車集団とVWの合弁会社)系のディーラーが猛反発。12月1日までに上海汽車集団との提携を白紙化しなければ、輸入車、国産車を含めアウディ車の仕入れを停止すると宣言していた。
こうした中、VWは11月30日、一汽大衆系のディーラー数社と協議を実施。一汽大衆側の競争力と収益を維持することに、VWは協力的な姿勢を示した。さらに、17年3月までに上海汽車集団を交えた3者で改めて交渉の場を持つことで合意したとされる。
実際、VWと第一汽車集団は今月16日、提携関係を強化することで合意。VWは第一汽車集団を優先させる姿勢をアピールしている。両社はエコカーとその関連サービスを新たな重点に据えるなど、向こう10年の事業計画を確認した。
なお、アウディ車の販売は足もとで低迷。15年は中国に進出して初めて、前年割れを強いられた。57万9000台を売り上げて中国高級車販売シェア首位の座を維持したものの、前年実績比で1.4%落ち込んでいる。16年は前年比3.6%増の59万台とプラス成長を回復したが、競合するBMWやメルセデス・ベンツの2ケタ増と比べて販売は伸び悩んだ。
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