日本銀行は2月10日、固定利回りで無制限に国債を買い入れる指し値オペの実施を発表した。オファー日は2月14日。長期金利が日銀の許容する上限に接近したことで、金利上昇を抑制する目的で行われるようだ。買い入れを行う利回り水準は新発10年国債365回債で0.25%となる。買い入れ対象国債は10年国債363回債、364回債、365回債。報道によると、日本銀行金融市場局は、「このところの長期金利の動きを踏まえ10年物国債金利の操作目標を0%程度とする金融市場調節方針をしっかり実現するよう実施したものである」との見解を発表した。

 市場参加者の間では「一部の海外投資家は日銀による指値オペを円安容認として解釈しているが、この水準からの円安進行は国内株式市場にとって好材料にはならない」との声が聞かれている。日銀はインフレ進行を黙認しているとの見方も出ており、「長期金利の上昇を抑えるための指値オペは、円安進行につながり、中期的なインフレ期待を高める要因となるため、債券相場にとって必ずしも都合の良い話しではない」との声も聞かれている。 <MK>
情報提供元: FISCO
記事名:「 日銀による指し値オペ、債券相場にとって好都合とは言えない部分も