20日の米国株式市場で主要株価3指数はいずれも下落した。新型コロナウイルスのオミクロン変異株の感染急拡大が米国の景気回復を阻害するとの見方が広がったこと、バイデン政権の政策である大型歳出法案に民主党の有力議員が不支持を表明したことが嫌気されたようだ。報道によると、民主党のマンチン上院議員は12月19日、1兆7500億ドル規模の気候変動・社会保障関連歳出法案「ビルド・バック・ベター」を支持しないと表明した。マンチン議員は大型歳出法案が財政赤字を拡大させ、物価高を招くと指摘している。

 法案成立には民主党議員全員の支持が必要となるため、マンチン議員の態度が変わらない場合、上院で法案が可決される見込みはない。米国株式市場は大型歳出法案が成立しない可能性を織り込みつつあるようだが、法案不成立は米連邦準備制度理事会
(FRB)の金融政策にも一定の影響を与えるとみられており、金融当局の対応が注目される。 <MK>
情報提供元: FISCO
記事名:「 米大型歳出法案不成立の可能性高まる