9月15日発表された8月の米輸入物価は、前月比-0.3%と昨年10月以来のマイナスを記録し、8月の米鉱工業生産は市場予想をやや下回った。市場関係者の間では「米国のインフレが加速する可能性は、ほぼなくなった」との見方が広がっている。米連邦準備制度理事会(FRB)は量的緩和策の段階的な縮小を断念することはないとしても、今月開催の連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で緩和策縮小の具体的な工程が決定されるとは限らない。

 ただ、インフレ鈍化を前提にした金融政策を急いで策定する必要はないだろう。FRBが重視するPCEコア価格指数の上昇率は2022年にかけて2%を下回る可能性があると指摘されているが、予想を上回る雇用拡大などの要因が出現する可能性は否定できない。量的緩和の規模をどの程度まで縮小するのか、現時点で決定することは難しいとみられる。

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情報提供元: FISCO
記事名:「 米量的緩和策はどの程度まで縮小されるのか?