米連邦準備制度理事会(FRB)は将来的に金利引き上げを行う可能性が高いものの、量的緩和策の早期縮小について慎重な姿勢を崩していない。先週行われたパウエルFRB議長の記者会見では、「労働市場の状況は改善しており、需要は強い」との見解が提示された。量的緩和策を縮小する状況に達するまである程度の時間が必要となるが、FRBは遅くとも来年1-3月期までに緩和策の縮小に着手するとの見方が多い。量的緩和策の縮小が一巡した後は金利引き上げも予想されることから、リスク回避的なドル売りが大きく広がる状況ではないとみられる。
 今週発表される米経済指標では7月ISM製造業景況指数と7月雇用統計に対する関心が高い。いずれも市場予想と一致するか、上回った場合、米国経済正常化への期待で主要通貨に対するドル高進行の要因になりやすい。
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情報提供元: FISCO
記事名:「 米国経済正常化への期待持続か