米連邦公開市場委員会は10−11日に開いた会合で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を1.50−1.75%に据え置くことを全会一致で決定した。市場参加者の全員が金利据え置きを予想していた。米FOMCの金利・経済見通しによると、メンバーの過半数は2021年まで金利変更はないと想定していることが判明した。

 パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は会見で「利上げには著しく、持続的なインフレの上昇が必要」、「世界中でディスインフレが強い」との見方を伝えており、市場参加者の間では「米国金利の先高観は後退した」との見方が広がっている。
一部の市場参加者からは「米FRBが2%の物価目標を達成するためには追加利下げが必要になる」との声が聞かれており、「FRBはインフレ見通しに影響を及ぼす雇用と個人消費の動向を慎重に観察し、インフレ鈍化の兆しが表れた場合、すみやかに利下げを実行するのではないか?」と指摘している。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 米国金利の先高観は後退したのか?