2日の債券市場では、米長期金利の低下が一服したことや、世界経済の減速懸念がやや後退したことから、債券先物は軟調推移。この日行なわれた10年国債入札はまずまず順調な結果となったが、期所に絡んだ現物債の売り物が増えた関係で長期債利回りは下げ渋った。
新発10年物353回債利回りは一時−0.065%まで上昇する場面があった。

市場関係者の間では、「米景況感指数の改善を受けて海外市場で株高・円安になった流れを引き継いだ」との見方や、「期初の益出しニーズに絡んだ売りが予想以上に多く入った」との声が聞かれた。目先的に長期債利回りが大幅に上昇する可能性は低いものの、
「短期間で−0.100%近辺まで長期債利回りが低下するだけの材料は見当たらない」との指摘もあり、10年債などの利回り水準はやや下げ渋る状態が続くとみられる。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 10年債などの利回り水準はやや下げ渋る状態が続くか