欧州中央銀行(ECB)は7日に公表した最新の経済予測で、2019年のユーロ圏経済成長見通しを1.1%と、前回公表(昨年12月時点)の1.7%から0.6ポイント引き下げた。ECBの予測は、経済協力開発機構(OECD)が6日公表したユーロ圏の今年の成長率見通し(1.8%から1%に下方修正)にかなり近い。また、OECDが指摘しているECBの利上げ先送りと銀行の資金繰り改善に向けた新たな措置の実施については、ECBが市中銀行向け長期資金供給プログラム(TLTRO)の提供や政策金利据え置きの期間延長を発表している。

 市場関係者の間では、TLTROの有効性について懐疑的な見方が出ている。ドラギECB総裁は「緩和を追加する」と述べているが、金融機関はTLTROの活用方法を検討する必要があるため、長期資金供給プログラム(TLTRO)はユーロ圏経済のすみやかな成長に直結するものではないとの声が聞かれている。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 ECBによる追加緩和は奏功するのか?