4日のニューヨーク市場では、全国人民代表大会(全人代)の張報道官の発言を意識して米国株式は反落、米国債利回りはやや低下する展開となった。張報道官は「一部の米当局者が中国製品に関するセキュリティー懸念を誇張している」と批判し、「こうした行為はWTOのルール違反であり、不公正かつ非道徳的である」、「米国は政治的手段を通じて中国の経済活動に干渉している」との見方を示した。

 貿易・通商分野における米中協議は、両国の首脳会談の場で最終的に合意されるとの見方が依然として多いものの、市場関係者の間からは「中国側が米国側の主張を全面的に受け入れることができる分野は限られている」との声が聞かれており、米中協議の行方は予断を許さない状況にあることは否めない。


<MK>

情報提供元: FISCO
記事名:「 楽観視できない米中協議の行方