トルコ中央銀行は13日、金融システムへの流動性供給策を発表したことを受けて安全逃避の円買いは一巡した。ただし、13日の米国株式市場は、トルコ危機波及への懸念から大手金融株が売られている。市場関係者の間からは「エルドアン大統領の存在自体が通貨安の一因」との声が聞かれているが、「トルコ中央銀行はインフレ抑制の方針を市場に明確に伝える必要があり、そうした動きがみられるまでトルコリラの先安観が払拭されることは期待できない」との見方は多い。

 なお、報道によると、ボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)が13日に駐米トルコ大使と面会し、トルコで拘束されている米国人牧師について協議したもようだ。ボルトン大統領補佐官は「釈放されるまで交渉の余地はない」との見方を伝えているようだが、対米関係の悪化も通貨安の一因とみられている。この点については市場の反応を見極める必要がありそうだ。



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情報提供元: FISCO
記事名:「 対米関係改善でトルコリラの先安観は払拭されるか?