日本時間午後9時30分発表の7月米雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月比+15.7万人にとどまり、市場予想を下回ったが、6月実績は+24.8万人に上方修正された。失業率は0.1ポイント低下し、3.9%で予想と一致した。市場関係者が最も注目した平均時給の伸び率は6月実績と同水準の前年比+2.7%だった。労働市場の需給関係はひっ迫しているものの、7月の伸び率は市場予想と同水準にとどまった。

 平均時給の伸びが市場予想と一致した場合、リスク選好的なドル買いが優勢になるとの見方が多かったが、現時点でドルは伸び悩んでいる。ただし、非農業部門雇用者増加数が市場予想をやや下回った場合でも、6月と7月の雇用者増加数が合算で40万人に達しており、完全雇用に近づきつつあることを考慮すると、市場は好意的に解釈する可能性がある。

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情報提供元: FISCO
記事名:「 7月雇用統計に対して一定の評価も