20日(米東部時間)に米FOMCの声明を控えて、市場の様子見姿勢が一段と強まっている。市場では米連邦準備制度理事会(FRB)が政策金利を据え置くとの公算が大きい。CMEグループのFedWatchでは(9月20日時点)では100.0%の市場関係者が金利の据え置きを予想している。

 一方、バランスシートの正常化に向けたプロセスの開始が発表されるとみられているものの、いずれも市場ではすでに織り込み済みのようだ。FRBが年内にあと1回の追加利上げを行うかどうかのヒントが出るか、イエレンFRB議長の記者会見や政策金利見通しに注目が集まっている。

 ただ、北朝鮮情勢緊迫化への懸念は依然くすぶっており、比較的安全資産とされる円買いは根強い。トランプ米大統領は19日、国連総会の一般討論演説で、「米国と同盟国を守ることを余儀なくされれば、北朝鮮を完全に破壊する以外の選択はない」と北朝鮮に対して強く警告した。地政学リスク増大に対する警戒感は残されており、ドル上昇を抑制する一因となりそうだ。


<MK>

情報提供元: FISCO
記事名:「 イエレンFRB議長の記者会見や政策金利見通しが重要な手掛かり材料に