30日の欧米市場では、10-12月期の米国内総生産(GDP)確報値が市場予想を上回ったことやダドリーNY連銀総裁が「成長とインフレのリスクは上振れに移行している公算」との見解を受けてドルは111円94銭まで買われた。年内3回以上の利上げ観測が再浮上したこともドル買い材料となったようだ。

 ただし、ダドリー総裁は「財政政策に関してはなお著しい不透明感がある」と指摘しており、市場関係者からは「トランプ政権による税制改革の進展を見極める必要がある」との声が聞かれている。米連邦準備理事会は中長期的な経済成長とインフレに対するリスクが上向きになりつつあると考えており、利上げを継続することでメンバーの見解は一致しているようだ。

 しかしながら、金融政策の決定・変更は米国の債務上限問題、国際情勢、ドル高進行の影響なども考慮する必要があることから、利上げペースを加速することは簡単なことではないとみられる。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 米利上げペース加速の思惑が再浮上したが・・・