米トランプ政権は米貿易赤字の大幅な削減が必要との立場を変えていないことから、米国は主要な貿易相手国との二国間協議を通じて、貿易赤字の縮小を目指すことになるとみられている。ただし、制度上のさまざまな問題について協議することが必要であり、米国の貿易赤字が短期間で大幅に縮小する見込みはないとみられる。

 なお、ロイター通信の報道によると3月17-18日に開催される20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の共同声明草案には、「競争的な通貨切り下げを回避し、競争目的で為替をターゲットとしない」との文言がなく、「公正で開かれた国際通商システムを維持する」、「従来の為替相場のコミットメントを再確認する」との文言が含まれるようだ。ただし、トランプ政権は貿易黒字国の通貨安誘導を非難しており、投機的なドル買いが強まる可能性については懐疑的な見方が多いようだ。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 米貿易赤字の大幅縮小は困難か