米連邦準備理事会(FRB)のイエレン議長は14日に上院銀行委員会で議会証言を行い、利上げ継続の必要があることを示唆した。イエレン議長は「緩和措置の解除(利上げ)を待ち過ぎることは賢明ではない」と指摘した。利上げの遅れは速いペースでの利上げにつながり、結果的に景気後退を招く恐れがあるとの見方を示した。

 市場関係者の間では、「イエレン議長の証言内容はややタカ派寄り」との声が聞かれており、米長期金利の上昇やドル反発につながった。また、証言後の質疑応答でイエレン議長は「今後数カ月間にバランスシートの戦略について協議する」と述べており、金利引き上げの作業の後はバランスシートの縮小に着手することになるとの見方が広がった。

 イエレン議長は「(バランスシートは)最終的に現在(約4.5兆ドル)よりも著しく小規模になる」と予想している。バランスシート縮小に向けた作業は早ければ年内に開始される可能性があるが、金利引き上げと同時並行的に行うことは、インフレ率の大幅な鈍化や過度の信用収縮につながるリスクがあるとみられており、トランプ政権は難色を示す可能性がある。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 FRBのバランスシート縮小問題