トランプ米次期大統領はウォールストリートジャーナル紙(WSJ)とのインタビューで、
「現状で、米国企業が中国企業と競合することは不可能。ドルが強すぎるためだ」との見方を示した。ドル高について中国が自国通貨を押し下げていることが原因と指摘しており、対象は人民元に限定されている可能性がある。また、トランプ次期政権の経済アドバイザリー委員会の幹部であるスカラムーチ氏はスイス、ダボスで開催されている世界経済フォーラム
(WEF)年次総会で、「我々は通貨の上昇に注視すべきだ」との見解を示した。

 17日の米国債券市場では長期債などの利回りが低下したが、米連邦準備理事会(FRB)はドル上昇を招く利上げを何度も行うことは難しくなるとの見方が浮上している。スカラムーチ氏は、「次期政権は、勤労者世帯を支援し、賃金上昇を後押ししていく」と述べているが、ドル高がさらに進行した場合、一部の市場関係者は景気刺激策の効果は十分に発揮されなくなる可能性があると見ている。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 トランプ次期大統領のドル高けん制発言、対象は人民元だけか?