<1333> マルハニチロ 2996 -284急落。18年3月期の営業利益は前期推定比12%減の230億円程度になる見通しだと報じられている。国内の冷凍食品販売や海外の加工事業などは堅調だが、昨秋からの円安進行で、海外からの魚介類輸入を主とした仕入れコストが増加し利益を押し下げるようだ。一部季刊誌など大方は18年3月期も増益基調の継続を見込んでいたことから、今回の観測報道がネガティブサプライズとなったようだ。

<4004> 昭電工 1760 +45反発。子会社の昭光通商<8090>の不正会計問題について、特別調査委員会から報告書を受け取ったことを発表。5月1日に提出期限を延長していた16年12月期の有価証券報告書は、過年度分の訂正を行う場合であっても期限までに提出・開示できる見通しを示したことが買い安心感に繋がった。

<9972> アルテック 212 +19急騰。一部メディアが、経済産業省と大手コンビニが共同で発表する「コンビニ電子タグ1000億枚宣言」において、25年までにセブンイレブン、ファミマ、ローソンなどで取り扱う全商品にICタグを貼り付けることを明記すると報じている。同社は、ヨーロッパ最大のICカード・タグ・ラベル製造ラインメーカである独ミュールバウア社の装置を扱っており、関連銘柄として物色が向かったようだ。

<3640> 電算 2294 +205急伸。17年3月期の通期予想の上方修正を発表。営業利益を3.80億円から5.80億円に引き上げ、前期比での減益見込みが大幅に圧縮されたことが好感された。県や市町村の情報セキュリティ強靱化に関する業務が新規発生した他、番号制度、臨時福祉給付金及び子ども子育て支援制度改正等の改正対応なども業績に寄与した。

<6191> エボラブルA 2561 +40続伸。AIを活用したマーケティングオートメーションシステム「RESULTプラットフォーム」を提供するピアラ社に出資したことを発表。ピアラ社は独自テクノロジー×データ×コンサルティングで新規の顧客獲得から顧客育成に至るまでKPI保証でサービス展開している企業。ピアラ社のクライアントに対し、同社のITオフショア開発を活用したデジタルマーケティングに関するサービス提供増加などへの期待感が先行した。

<8515> アイフル 320 +12大幅高。17年3月期の営業利益は5%増の70億円前後と、ほぼ従来予想通りの着地との業績観測が材料視された。過去に金融支援を受けた際にローン残高が大きく減少しており、この影響で返還請求件数がほぼ想定内で収まったことが寄与したもよう。一方、同業他社のアコム<8572>は前期営業益下振れと伝わっている。返還請求が想定よりも減少しておらず、引当金を積み増すこととなったことが要因となったようだ。

<6753> シャープ 390 +22大幅続伸。17年度中に鴻海精密工業へ無人搬送車(AGV)を100台程度納入すると一部メディアが報じている。倉庫内の仕分け作業を支援するピッキングシステムと合わせ、鴻海グループ外の物流倉庫や工場などへの提案を本格化するようだ。また、東芝<6502>の半導体メモリー事業の売却を巡り、鴻海精密工業が傘下の同社を自陣営に参加させることを検討していると報じられたことも思惑買いを誘う一因となった。

<8570> イオンFS 2105 -863日ぶり反落。クレディ・スイス証券は、レーティングを「NEUTRAL」から「UNDERPERFORM」、目標株価も1995円から1946円に引き下げている。現在推進している効率化改善のためのシステム投資が終了するまで、成長率は鈍化することが予想されると指摘。国内で高い成長率を継続するには投資も必須と見ているようだ。バリュエーションは過去平均よりも低いが、株価上昇のサインではないと判断。


<DM>

情報提供元: FISCO
記事名:「 マルハニチロ、電算、イオンFSなど