*08:38JST 買い一巡後はこう着感の強い相場展開  12日の日本株市場は、買い先行で始まった後は、こう着感の強い相場展開になりそうだ。11日の米国市場はNYダウが304ドル高、ナスダックは11ポイント高だった。
トランプ政権による政策期待の買いが継続した。ベテランズデーの祝日で債券市場が休場のため、材料難のなかでローテーションにより小型株が買われた一方、ハイテク株が売られナスダックは一時下落に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比85円高の39635円。円相場は1ドル153円70銭台で推移している。

 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い優勢の展開から始まりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時39560円まで売られる場面もみられたが、プラス圏をキープしており、同水準に位置するボリンジャーバンドの+1σが支持線として機能していた。節目の39500円接近では押し目待ち狙いのスタンスに向かわせそうだ。

 一方で、米国では半導体株の弱さが目立っており、SOX指数は2.5%の下落となった。米商務省が台湾積体電路製造(TSMC)に対して、AIなどに使用する先端半導体の中国企業への出荷停止を命じたと報じられたことが嫌気された。これを受けてエヌビディアなど他の半導体株に売りが広がっていることから、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への重荷となる可能性がある。ハイテク株が弱い値動きとなるなかでは、日経平均株価はこう着感を強めそうだ。半面、ファーストリテ<9983>
には、米系証券で格上げが観測されており、下支えとして意識される可能性はある。

 そのため、ハイテク株の動向を横目でにらみながらの展開になりそうだ。古河電<
5801>が連日でストップ高を付け、住友電<5802>が最高値を更新するなど、AI関連への物色に広がりをみせてきていることはセンチメントを明るくさせる。そのほか、決算を手掛かりとした個別対応が意識されやすく、昨夕決算を発表したところでは、アコム<8572>、日産化<4021>、シチズン<7762>、ワコールHD<3591>、鴻池運輸<
9025>、日化薬<4272>、アルバック<6728>、MTG<7806>、ケイアイスター<3465>、アース製薬<4985>、フォスター電<6794>、パーソルHD<2181>などの動向が注目されよう。
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情報提供元: FISCO
記事名:「 買い一巡後はこう着感の強い相場展開