*08:21JST 先高期待から押し目買い意欲は強そう  29日の日本株市場は、こう着ながらも底堅さが意識されやすいだろう。28日の米国市場は、NYダウが53ドル高、ナスダックは4ポイント安だった。NYダウは連日で過去最高値を更新した。米連邦準備制度理事会(FRB)の早期利下げ期待からの買いが続いており、堅調な展開だった。ただし、過熱感からの利食いも入りやすく、ハイテク株の一角が終盤にかけて軟化したことから、ナスダックは5日ぶりに反落した。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比55円安の33425円、円相場は1ドル141円30銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まることになりそうだ。
昨日の東証プライムの売買高は10億株程度と薄商いであり、海外勢のフローが限られているなかでは、大きなトレンドは出にくいだろう。ただし、米国では早期利下げ期待から強い値動きを見せているほか、国内では新NISAによる需給が心理的な下支えとなりやすく、先高期待から押し目買い意欲は強そうである。昨日の日経平均は反落だったが、連日で陽線を形成している。

 売り一巡後は33500円を挟んでの推移になりそうだが、同水準での底堅さがみられてくるようだと、バブル崩壊後の高値を意識したセンチメントに向かう可能性はあるだろう。指数インパクトの大きい値がさハイテク株などは利食いが入りやすいだろうが、断続的なインデックス買いから底堅さが意識されそうだ。また、日米金利差縮小によるバリュー株からグロース株へのリバランスの動きなども、ハイテク株の底堅い値動きにつながることが期待される。

 商いが膨らみづらいなかでこう着感を強めてくるようだと、個人主体の資金は出遅れ感の強い中小型株での値幅取り狙いに向かわせよう。依然としてボトム圏での推移を継続している銘柄も多く、来年の株高を狙った押し目拾いの動きが入りやすい。また、テーマ性のある銘柄への物色も意識されるため、値動きの強い銘柄などへは資金が集中しやすいと考えられる。
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情報提供元: FISCO
記事名:「 先高期待から押し目買い意欲は強そう