*08:36JST 決算を手掛かりとした個別での対応に  4日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。3日の米国市場はNYダウが66ドル安、ナスダックは13ポイント安だった。金利上昇が警戒されているなか、売り優勢の展開だった。7月の米ISM非製造業景況指数やサービス業PMIが予想を下回ったことも売り材料となり、軟調推移となった。しかし、米雇用統計や主要ハイテク企業の決算を控えて様子見気配も強く、下値も限定的。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比250円安の31930円。円相場は1ドル142円40銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションの開始早々に31660円まで売られる場面が見られた。その後は下げ幅を縮めているが、32000円辺りでの戻り待ちの売り圧力は警戒されやすいだろう。そのため、売り一巡後の底堅さを見極めつつ、短期的なリバウンド狙いにとどまりそうである。

 なお、米国市場の取引終了後に決算を発表したアップルは時間外取引で下落した一方で、アマゾン・ドット・コムは7%を超える上昇を見せており、指数インパクトの大きい値がさ株への下支えになりそうである。足もとでは日経平均型の売りが目立っていることもあり、NT倍率の低下傾向も目立つ。NT倍率は200日線水準まで低下してきたこともあり、NTショート(日経平均売り・TOPIX買い)の巻き戻す動きが意識されてくる可能性はありそうだ。

 米雇用統計の発表を控え積極的な売買は手控えられやすく、足もとの急ピッチの調整によって持ち高調整の動きは継続しそうだが、一方で、売り方にとっても日経平均の32000円割れが意識されるなか、いったんは買い戻しの動きに向かわせる可能性もありそうだ。まずは、売り一巡後の底堅さを見極めたいところだろう。

 物色の流れとしては決算を手掛かりとした個別での対応になりそうだ。昨日は上方修正を発表したサンリオ<8136>がストップ高まで買われており、好決算銘柄に対する物色意欲は強く、日経平均の下落に対して冷静さがうかがえる。なお、昨日の引け後に発表された決算では、GSユアサ<6674>、日東紡<3110>辺りが注目されよう。
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情報提供元: FISCO
記事名:「 決算を手掛かりとした個別での対応に