*08:32JST リバランス中心のなか、海運や化学セクターに資金が向かうか  27日の日本株市場は、米株安の流れからこう着感の強い相場展開になりそうだ。26日の米国市場は、NYダウが12ドル安、ナスダックは156ポイント安だった。米連邦準備制度理事会(FRB)による追加利上げ観測が根強いなか、エヌビディアなどハイテク株に利食いが広がった。また、テスラはアナリストが最近の株価の行き過ぎた上昇やEVを巡る競争激化を理由に投資判断を引き下げる動きが相次いだことも重荷となった。
シカゴ日経225先物清算値は、大阪比75円安の32575円、円相場は1ドル143円40銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まることになりそうだ。米国では足もとで相場をけん引してきたハイテク株などに利益を確定する動きが広がってきており、リバランスの動きが中心になりそうだ。指数インパクトの大きい値がさハイテク株には売り仕掛けの動きが意識されやすいところであり、25日線水準で底堅さを見せている東エレク<8035>やアドバンテスト<6857>辺りが支持線を割り込んでくるようだと、先物主導による下げが意識されよう。

 日経225先物のナイトセッションでは、一時32440円まで売られたものの、25日線に接近するなか、同線を支持線として意識されている。同水準での底堅さが見られるようだと、短期的なリバウンド狙いにも向かわせやすい。先物市場の手口を見ても大きくポジションを傾けている動きは限られ、日中での短期的な値幅取り狙いが中心のように映る。持ち高調整のよるリバランスの動きが中心のなかでは、値動きの軽い材料株での値幅取りに向かわせやすいと考えられる。

 また、米国ではハイテク株が売られた一方で、景気敏感株や消費関連などを見直す動きが目立っていた。昨日は海運株の強い値動きが目立ったほか、JSR<4185>のストップ高を受けて、半導体材料などを手掛ける化学セクターへの物色も見られていた。リバランス中心ではあるものの、堅調なセクターには短期的ながら、個人主体の資金を誘い込みそうだ。

<AK>
情報提供元: FISCO
記事名:「 リバランス中心のなか、海運や化学セクターに資金が向かうか