4日の日本株市場は、売り一巡後は底堅い相場展開が見込まれる。3日の米国市場はNYダウが518ドル安だった。メタ・プラットフォームズが低調な決算を受けて26%超の急落となったほか、オミクロンの影響を受けた1月雇用統計の悪化を警戒した利食いの動きが強まった。また、主要企業決算の強弱混合の結果や金利の上昇を受け投資家心理がさらに悪化し、引けにかけて下げ幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比255円安の26945円。円相場は1ドル114円90銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、ギャップスタートとなりそうだ。日経225先物はナイトセッションで27000円を割り込んでおり、5日線を割り込んできた。日経平均もギャップスタートから同線を下回ってくる可能性があることから、センチメントを冷ます格好になりそうだ。ただし、メタ・プラットフォームズの急落は前日の段階で織り込まれているほか、日経平均は足元のリバウンドで節目の27500円回復によって、いったんは目先的な達成感も意識されていただけに、売り一巡後は底堅さも見られてきそうだ。

 また、東京都は新型コロナウイルスの新規感染者数が急増するなか、緊急事態宣言の発出を要請するに当たって新たな指標を発表した。重症患者用の病床使用率、酸素投与が必要な患者の割合、新規陽性者(7日間平均)などであり、現状では緊急事態宣言がすぐさま発出される水準ではないことから、経済活動の正常化が遅れるといった不安感は和らぐ格好だろう。

 また、米国市場の急落は業績面によるところが大きく、ある意味正常な動きともとれる。決算が本格化するなか業績重視の相場展開であるため、これまでの金融引き締めへの警戒などで混乱したマーケットからは変化が見られている。国内においても昨夕決算を発表した任天堂<7974>、資生堂<4911>、ニコン<7731>などはコンセンサスを上回る内容だったため、決算評価の動きを見せてくるようであれば、センチメント改善に繋がると見ておきたい。そのほか、米国では決算を発表したアマゾンが時間外で買われていることも材料視されそうだ。
<AK>
情報提供元: FISCO
記事名:「 決算評価の動きを見せてくるようであれば、センチメント改善に繋がる