9日の日本株市場は、下値の堅さを見極める相場展開が意識されよう。8日の米国市場はNYダウが306ドル高と続伸の一方、ナスダックは310ポイント安と大幅に下落している。経済活動の再開が進んでいるほか、バイデン大統領が提示した1.9兆ドル規模の新型コロナウイルス追加経済対策法案を上院が可決したため速やかに成立し回復をさらに支援するとの期待に上昇。特に景気循環株を押し上げ、ダウは日中取引で史上最
高値を更新。一方、金利高を警戒したハイテク株の売りは強まっている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比70円高の28830円。円相場は1ドル108円90銭辺りで推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする形からやや買い先行の展開になりそうであるが、ナスダックの下落影響により指数インパクトの大きい値がさハイテク株の動向が気掛かりになりそうである。昨日は寄り付き後はコア銘柄を中心に終日軟調な展開だったこともあり、朝方は自律反発をみせてくる可能性はありそうだ。しかし、買い一巡後に上値の重さが意識されてくるようだと、短期ファンドによる売り仕掛けの動きを警戒視した不安定な相場展開に向かいやすいところである。週末にメジャーSQ控えているため海外勢はロールオーバー中心の取引であり、積極的にポジションを取りに行く流れにはなりづらいところである。

 まずは、値がさハイテクなど指数インパクトの大きいコア銘柄の動向を睨みながらの展開となり、昨日同様、再び弱含みとなるようだと先物主導で仕掛けてくる流れも想定しておきたいところである。一方で、景気敏感セクターへのシフトが強まりやすく、TOPIX型の買いが意識される。NT倍率は3月に入り低下傾向が続いており、15倍割れ辺りまではNT低下を想定したスタンスになりやすいだろう。

 また、中小型株についてはマザーズ指数の弱さから不安定な状況は続きそうであるが、チャート上では昨年12月安値とのダブルボトム形成は意識されているところである。そのため、調整基調が続いているものの、自律反発を想定した押し目狙いの動きも徐々に高まる可能性はありそうだ。
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情報提供元: FISCO
記事名:「 指数インパクトの大きいコア銘柄の動向を睨みながらの展開