3日の日本株市場は、雇用統計を材料視した米国市場の流れを受けて、買い先行で始まろう。2日の米国市場では、NYダウが92ドル高だった。6月雇用統計が予想を上回ったため、早期回復期待が高まり大きく上昇して寄り付いた。その後、アメリカ疾病管理予防センター(CDC)が全米の1日あたりの新たな感染者数が過去最多に達したと発表すると第2波への警戒感が強まり上げ幅を縮小。しかし、トランプ大統領が第4弾パンデミック救済策に着手したことを明らかにすると、期待感が下支えとなり引けにかけても上昇を維持した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比135円高の22315円。円相場は1ドル107円50銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まろう。ただし、米国市場では雇用統計の結果を材料視するも、新型コロナウイルスに関連した報道に振らされる状況であり、NYダウは引けにかけて上げ幅を縮めている。そのため、買い一巡後は次第にこう着感が強まりやすく、日経平均が25日線に接近する局面においては強弱感が対立しやすい。また、米国は独立記念日で3連休に入ったことから、海外勢のフローが限られることになる。薄商いの中を短期筋による先物主導のインデックス売買の影響を受けやすくなるため、買い一巡後の仕掛け的な商いには注視する必要がありそうだ。

 そのため、日経平均の25日線接近場面では戻り売り、5日線及び22000円に接近する場面においては押し目買いといった、狭いレンジ内での取引になりそうである。また、指値状況が薄いこともあり、小さなエネルギーでも大きく振れやすくなるため、指数インパクトの大きい値がさ株の値動きを睨みながらの展開になるだろう。そのほか、中小型株については資金回転が早まっていることもあり、いったんトレンドが出ると一方向に大きく振らされる流れが目立ってきている。やや神経質な展開も想定されやすく、強いトレンドが継続している銘柄に対しての急動意には注意しておきたい。

 そのため、指数がこう着の中、次第に材料株にシフトしやすいところであるが、価格変動の大きい値がさ株を避け、低位材料株での短期的な値幅取り狙いに向かわせそうである。とはいえ、オーバーウィークのポジションは避けたいところでもあり、後場半ば辺りからは材料株においても、こう着感が強まろう。そのほか、ハイテク株への資金流入の流れは継続しつつも、ややバリュー株へのシフトを想定。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 日経平均が25日線に接近する局面においては強弱感が対立