20日の日本株市場は、米株高の流れを受けてハイテク主導の上昇が見込まれる。19日の米国市場では、NYダウが115ドル高、ナスダックは84Pt高となった。中国政府による景気支援策が好感され、下落が目立っていたハイテク株を中心に買い戻しが広がった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比215円高の23585円。円相場は1ドル111円30銭台で推移している。

 中国の新型コロナウイルス拡大による影響は楽観視できないものの、ハイテク株が軒並み強い値動きをみせており、日本株市場においても、買い戻しに向かわせやすいだろう。また、円相場は1ドル111円台に乗せてきており、これまでの1ドル108-110円のレンジを突破してきたことも材料視されやすい。

 その他、原油先物市場では、一時2%を超える上昇を見せてきていることも、手掛かり材料になりそうである。原油先物市場では中国が景気刺激策を打ち出し、新型ウイルスの影響に対応するとの楽観論が広がったほか、米国がベネズエラ産原油の締め出しを強化したことで需給が逼迫しているとの見方から上昇しており、テクニカル面では上値抵抗の25日線レベルを捉えてきており、シグナルが好転する可能性がある。

 また、ハイテク株については、エヌビディアが6%を超える上昇となり、連日で最高値を更新している。日経先物は一昨日の下落局面でショートポジションを積み増す動きがみられており、昨日の上昇においてもカバーの動きはみられていなかった。日経平均は昨日のリバウンドで75日線レベルを捉えてきており、シカゴ先物にサヤ寄せしてくるようだと、75日線をクリアし、25日線レベルを捉える。

 さらに一目均衡表では雲下限を捉えており、シカゴサヤ寄せで雲上限を突破してくる可能性がある。これらの動きにより、先物市場ではショートカバーの動きが出てくる可能性があり、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などの一段の上昇が意識されてくる。

 先物主導によるインデックス売買に振らされる地合いは変わらないが、シグナル好転となれば、センチメント改善につながりそうである。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 ショートカバーながらセンチメント改善に期待