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AMDが2.4%程度の上昇となったほか、アップルも小幅に上昇していることもあり、ハイテク株が指数を下支えする展開は続きそうである。シカゴ日経225先物清算値は大阪比5円安の23755円。円相場は1ドル109円30銭台で推移している。
海外市場が休場のため、海外勢の資金流入は既存のオーダーのみとみられ、リバランス中心に売買は膨らみづらい。また、金融庁は東京証券取引所の市場改革に関する金融審議会の報告書案を公表しており、2022年前半をめどに1部と2部、マザーズ、ジャスダックの4市場を3市場に再編するよう東証に促すと伝えられている。新1部へは
「流通時価総額」で線引きし、100億円以上を目安とすると伝えられており、来年以降は流通時価総額を意識した選別物色の動きが出てきそうである。
とは言え、年内についてはこういった手掛かりを材料視した思惑的な売買は出難く、基本的には個人主体の中小型株物色が中心。さらに、直近IPO銘柄や人気銘柄に活発な値幅取り狙いを好む投資家に限られるとみられ、物色対象は絞られることになる。さらに、資金の逃げ足の速さもあって、参加しづらさも意識されそうだ。
また、個人主体ながらも年内受け渡し最終日を通過するまでは、換金売りなどへの警戒も意識されやすく、昨年のクリスマス後の急落に対するトラウマもくすぶる。来年を意識した中長期姿勢の押し目拾いの動きも限られそうである。とは言え、昨年と違うところでいえば、米中通商問題を背景に慎重姿勢が崩れておらず、日経225ダブルインバースETF<1357>の信用買い残高の積み上がりをみても、下落を想定している向きも多いことが窺える。
それ故に先高期待からのロングポジションはそれ程積み上がっておらず、強いトレンドが継続している銘柄や需給状況が良好な銘柄に対しては、ショートカバーを誘う流れにもなりやすいと考えられる。そのため、低迷している銘柄への押し目拾いというよりは、過熱感がある銘柄への一段高を意識した個別物色に向かわせやすい。
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