2日の日本株市場は、不透明感の強い相場展開になりそうだ。1日の米国市場ではNYダウが343ドル安と大幅に下落。注目されていた9月のISM製造業景気指数は47.8と、前月の49.1から悪化し、2009年6月以来の低水準となった。リセッション(景気後退)リスクへの警戒から追加利下げへの思惑なども高まっている。この流れからシカゴ日経225先物清算値は大阪比290円安の21680円。円相場は1ドル107円70銭台と、円高に振れて推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、久しぶりにギャップスタートになりそうであり、先週末の安値水準での攻防を余儀なくされよう。積極的な参加者が限られているため、インデックスに絡んだ先物主導の値動きにより、大きく振れやすい需給状況であることも意識しておきたいところであろう。また、香港デモで警官が実弾を発砲したとの報道もあり、これも手控え要因になりやすいところである。

 もっとも、ポジションを大きく売りに傾けてくる参加者もないと考えられ、反対に下落局面においては弱気センチメントに傾いていたポジションの巻き戻しが入りやすいとも考えられる。ここ数日は寄り付き水準と前場半ば辺りが高安となり、後場はその価格範囲でのこう着感が強まっている。本日のギャップスタート後は、こう着感の強い相場展開になりそうである。また、日銀のETF買い入れなどの需給の下支えも意識されやすい。

 また、インデックスに絡んだ商いに振らされる中、物色の流れとしては個別の材料に資金が集中する流れが目立つ。外部環境が不透明なだけに、関連する企業へ波及する動きは期待しづらいだろうが、材料の出ている銘柄へ資金が集中しやすいとみておきたい。

 テクニカル面では21700円処での踏ん張りをみせたいところであるが、これを下回っての推移が続くようだと、9月の上昇局面で空けているマド(21619-21743円処)を埋める動きもありそうだ。


<AK>

情報提供元: FISCO
記事名:「 ギャップスタート後は、こう着感の強い相場展開に