13日の日本株市場はハイテク株を中心に売り優勢の相場展開になりそうだ。12日の米国市場ではNYダウが600ドル超、ナスダックが200Ptを超える大幅な下げとなった。アップルの急落がハイテク株売りに波及したほか、ゴールドマン・サックスの下げが重石となった。この流れを受けてシカゴ日経225先物清算値は大阪比475円安の21775円と底堅さが意識されていた22000円処をあっさり割り込んでいる。これにサヤ寄せする格好から指数インパクトの大きい値がさ株は軒並み大きく下げてくることから、ギャップダウンでのスタートとなる。

 売り一巡後はペンス米副大統領と安倍首相との2国間の貿易協定の行方を見極めることになろう。来年1月にも始まる日本との貿易協定をめぐる交渉について、意見を交わす見通しであり、当然、市場の関心は高い。対米交渉が伝わることで、市場の混乱要因となる可能性には注視する必要がありそうだ。

 その中で、物色は主力処を避ける格好から、ディフェンシブや中小型株にシフトしやすいだろう。昨日はマザーズ指数が2%を超える下げとなり、個別で大きく下げている銘柄が散見されていたが、指数自体は7営業日ぶりの反落と、当然の一服。また、強いトレンドを形成している銘柄などは押し目を拾う動きもみられており、需給不安はそれ程強まってはないとみられる。

 また、ソフトバンクの上場が承認されたことから、人気の高さ故、取得のための換金売りが警戒されやすい。その中でも強い値動きをみせることができれば、目先は中小型株に市場の関心が集まりやすくなる。まずは売り一巡後の中小型株の出直りが期待されるところであろう。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 売り一巡後の中小型株の出直りに期待