28日の日本株市場は堅調な相場展開が見込まれる。ただし、米株高の流れを受けた買い一巡後は、日経平均の24000円を挟んでのこう着感が強まりやすいだろう。27日の米国市場は、NYダウが50ドル超の上昇となった。4-6月期GDP確定値が予想に一致したほか、週間新規失業保険申請件数や8月耐久財受注も堅調な内容となったことが好感された。シカゴ日経225先物清算値は大阪比185円高の24015円と24000円に乗せて終えているほか、円相場は1ドル113円30銭台と円安に振れて推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、指数インパクトの大きい値がさ株の上昇が、日経平均をけん引する格好となる。また、米アマゾンや格上げが観測された米アップルといったFANG銘柄が一斉に買い戻されていることも市場に安心感を与えてくることになりそうだ。ファナック<6954>、ソフトバンクG<9984>、ソニー<6758>などに関心が集まることになろう。

 その他、物品貿易協定(TAG)の締結に向けた交渉中は、自動車にかける追加関税は課されないとの報道があったものの、昨日もやや弱含みだった自動車株は、円安を背景に改めて押し目買いを誘うことになろう。主要株価指数を算出しているMSCIは、中国本土株の組み入れ比率を来年から引き上げることを検討していると報じられるなか、中国関連への買い戻しも意識されやすいところである。

 もっとも、週末要因から短期的な売買が中心になりやすいと考えられ、先物主導によるインデックス売買の影響を避ける流れから、中小型株に向かいやすいところでもある。底堅い値動きをみせていたマザーズも昨日は0.37%ではあるが、下げに転じていた。とはいえ、値動きの強い銘柄には終日資金が向かう流れもみられており、需給状況はそれ程悪くないと考えられ、センチメントは改善している。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 24000円の攻防、FANG銘柄の一斉買い戻しは安心感に