24日の日本株市場は、インデックス売買に振らされやすい相場展開になりそうだ。23日の米国市場は売りが先行したものの、FOMC議事録公表後は切り返す格好となった。この流れもあり前日の大幅な下げに対する反動も意識されやすいところであろう。一方で、昨日は指数インパクトの大きい値がさ株を中心に、CTA(商品投資顧問業者)などヘッジファンドとみられる売りが観測されるなど、売り仕掛け的な動きもみられていた。商いが膨らみづらい需給状況のなかでファンドの動きに振らされやすく、手掛けづらさが意識されそうだ。

 一方で、昨日の下げで日経平均は25日線が意識されてきており、同線接近では短期筋の買戻しも入りやすく、指数インパクトの大きいファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>、ファナック<6954>、ダイキン<6367>、TDK<6762>辺りの動向を睨みながらの展開となろう。その中で、インデックス売買を影響に振らされづらい中小型株への物色は活発であり、日経平均の大幅な下げの割には、センチメントはそれ程悪化していないと考えられる。

 昨日は仮想通貨関連の一角や防衛関連に値幅取り狙いの資金が向かうなど、個人の物色意欲は衰えていない。決算通過後に業績を再評価する動きも広がりが見られている。米朝首脳会談の行方のほか、月末に向けたインデックスイベントから商いが膨らみづらい需給状況が続き、ファンドによる仕掛け的な動きが警戒されるなか、より中小型株に資金が向かいやすい状況だろう。
(村瀬 智一)


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情報提供元: FISCO
記事名:「 中小型株に資金が向かいやすい状況