9日の日本株市場はこう着感の強い相場展開が続きそうである。8日の米国市場は、米国によるイラン核合意の離脱及び、同国への経済制裁の再開が発表され、地政学リスクへの警戒が高まったが、原油相場は下げ渋りをみせた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比20円安の22500円だったほか、円相場は1ドル109円を挟んだ推移となり、日経平均は引き続き22500円での攻防となろう。

 決算発表がピークを迎えるなか、昨日ザラバに決算を発表し、動意をみせていた商社株の一角が堅調推移となるようだと、センチメントを明るくさせる可能性はある。ただし、物色の矛先が向かわないようだと、決算を手がかりとした日替わり物色となり、方向感が掴みづらくなりそうだ。

 本日はトヨタ<7203>の決算に市場の関心が集まりやすく、サプライズとなれば、足元で低迷している自動車株への見直しにもつながろう。また、指数インパクトの大きいソフトバンクG<9984>の決算が予定されており、先回り的な動きがみられるかが注目される。

 その他、昨日引け後の決算では、手間いらず<2477>、テリロジー<3356>、東海カ<5301>、協和キリン<4151>、旅工房<6548>、アサヒHD<5857>、スクリン<7735>などが注目される。
(村瀬 智一)


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情報提供元: FISCO
記事名:「 こう着のなかトヨタ決算インパクトに期待