20日の日本市場は不安定な相場展開になりそうだ。週明け19日の米国市場ではNYダウが335ドル安となった。フェイスブックによる情報漏えい問題を巡り、欧米議会で調査を求める動きが活発化。他のハイテク企業でも起こり得るとの懸念も強く、ハイテク株を中心に売りが先行した。また、中国との貿易摩擦問題への懸念も不安材料となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比150円安の21120円だった。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売りが先行しようが、その後も押し目買いを入れづらい需給状況である。また、フェイスブックの情報漏えい問題については昨日の段階で報じられていたこともあり、織り込まれている面はある。ソニー<6758>が4%を超える下げとなるなど、主力ハイテク株の弱い動きも目立っていたため、米株安の影響は限られる可能性はある。

 しかし、日経平均へのインパクトの大きい値がさハイテク株の下落によって、日経平均は押し下げられやすいだろう。特に祝日を前に参加者は限られるなか、先物主導によるインデックス売買の影響はより大きくなるため、下へのバイアスが強まる展開には注意が必要だろう。昨日下げのきつかった中小型株についても、もう一段安となってくると、祝日明けには追加担保といった需給懸念も意識されてくる。もっとも、イレギュラー的な価格形成にもなりやすく、好業績や配当志向での押し目拾いのスタンスとなろう。
(村瀬智一)


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情報提供元: FISCO
記事名:「 フェイスブック下落は織り込むも下へのバイアスが強まるか