20日の日本株市場は、前日の大幅上昇の反動や経済イベントを控え、高値圏でのこう着感の強い相場展開になりそうだ。19日の米国市場は上昇し、NYダウは連日で最高値を更新している。ただし、連邦公開市場委員会(FOMC)の発表を見極めたいとの思惑から上値の重い展開となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比変わらずの20150円。円相場は1ドル111円55銭辺りで推移している。

 日経平均は価格帯別出来高が積み上がっていた20000-20200円のレンジを突破し、年初来
高値を更新した。テクニカル面ではさすがに過熱感が警戒されてくるほか、FOMCの結果を見極めたいとのムードもあり、やや利食い優勢の展開になりやすいだろう。シグナルが好転するも過熱感が指摘されやすいため、まずは上値抵抗だった20000-20200円のレンジを支持線として固めておきたいところである。

 物色としては、米国市場では長期金利の上昇で金融セクターが選好されており、この流れを引き継ぐ展開が期待されよう。また、米スプリントとTモバイルUSは合併した場合、新会社の経営権をTモバイルの親会社であるドイツテレコムが持つことで合意したと、事情に詳しい関係者の話としてメディアが伝えている。これを受けてスプリントが6.7%高、TモバイルUSは5.8%高となり、ソフトバンクG<9984>への波及が意識される。その他、ファーストリテ<9983>には、国内証券による投資判断の格上げが観測されている。指数インパクトの大きい両社の上昇が、日経平均をけん引する格好にもなりそうだ。
(村瀬智一)


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情報提供元: FISCO
記事名:「 ソフトバンクGとファーストリテが日経平均をけん引