31日の日本株市場は買い先行で始まろう。30日の米国市場は、北朝鮮情勢が重しとなるものの、8月ADP雇用統計や4-6月期GDP改定値が予想を上振れたことが好感された。シカゴ日経225先物清算値は大阪比45円高の19565円に。円相場は1ドル110円30銭辺りと円安に振れて推移している。

 これにサヤ寄せする格好から、日経平均は心理的な抵抗になりつつある19500円を突破してくる可能性がある。また、米国ではハイテク株物色が強まっており、ナスダックは上値抵抗の25日線を突破している。ハイテク株物色の流れが波及する可能性もあり、日経平均をけん引する格好になりそうだ。

 一方で、昨日はJPX日経400のリバランスの需給要因があった。大引けにかけて強含みとなっていた銘柄もあったが、この需給要因がなくなることで、反動安を意識しておく必要もあるだろう。そのため、まずは日経平均の直近もち合いレンジの上限である19550円処での値固めを意識しておきたい。

 また、物色としてはJASDAQ平均が7営業日続伸になるなど、中小型株物色の流れは続くとみられる。ただ、米ハイテク株上昇の流れを引き継ぐ格好から、新興市場から東証1部へ資金がシフトしやすい面もあろう。昨日はゲーム株の一角に利益確定の流れが強まっていたこともあり、中小型株はいったん利食いが意識されそうだ。
(村瀬 智一)


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情報提供元: FISCO
記事名:「 新興市場から東証1部のハイテク株へ資金シフトも