27日の日本株市場は買い先行の展開になろう。26日の米国市場は高安まちまちだったが、引き続きトランプ政権への期待からNYダウは連日で最高値を更新。この流れからシカゴ日経225先物清算値は大阪比45円高の19505円と19500円を回復してきている。また、円相場は1ドル114円半ばでの推移と、前日から1円程度の円安に振れていることも安心感につながる。

 特に昨日は円相場が1ドル113円前半で推移するものの、日経平均はインデックス売買が中心ながらも終日強含みの展開だった。これまで円相場の影響を受けやすかったことを考えると、市場は為替離れの展開になってきている。良好な需給状況のなか、円高へのマイナス面の反応は限られる一方で、円安へはポジティブに働く可能性がありそうだ。

 また、決算が本格化するなか、好悪はっきりとした動きをみせている。決算内容を見極めたいとするなかで積極的には手掛けづらい面もある。それ故に、指値状況が膨らみづらくなり、よりインデックス売買の影響を受けやすくなる。価格帯別出来高の商いが積み上がっていた19000-19300円を超えてきた。利食いを吸収した格好となり、一転して上へのバイアスが強まりやすくなった。

 シカゴ先物にサヤ寄せすることで、一目均衡表の遅行スパンは上方シグナルを発生させてくる。週末要因から買い一巡後はこう着感が強まる可能性が高いものの、先高期待は一段と強まりそうだ。決算ではファナック<6954>が通期計画を上方修正しているが、想定内から利益確定の流れが予想される。しかし、底堅さが意識されてくるようだと、センチメントをより明るくさせそうだ。


<AK>

情報提供元: FISCO
記事名:「 シグナル好転、ファナックの底堅さが先高期待を表すか