*15:41JST 日経平均は大幅続落、景気後退懸念の強まりで27500円割れ 日経平均は大幅続落。5日の米株式市場でダウ平均は80.34ドル高と反発。ADP雇用統計やISM非製造業景況指数が予想を下回り、景気後退懸念による売りが先行。クリーブランド連銀総裁が利上げ軌道維持を支持したことも重しになった。一方、デイフェンシブ銘柄の買いが下支えし、ダウ平均はプラス圏で終了。他方、ハイテクは需要鈍化懸念から終日軟調で、ナスダック総合指数は-1.06%と3日続落。米ハイテク株安を受けて日経平均は224.12円安からスタート。朝方は売りが先行し、一時27500円割れとなった。一方、為替の円高進行が一服したことで買い戻されると、その後は27500円を回復。しかし、アジア市況が軟調だったことに加え、祝日の関係で米雇用統計の発表前では今週最後となる米国市場の取引を今晩に控える中、リスク回避の動きが再燃し、後場は再び下げ幅を拡大。結局、取引終盤に27427.66円(385.60円安)とこの日の安値を付け、そのまま27500円割れで終えた。

 大引けの日経平均は前日比340.63円安の27472.63円となった。東証プライム市場の売買高は11億4651万株、売買代金は2兆8165億円だった。セクターでは機械、海運、電気機器が下落率上位となった一方、電気・ガス、医薬品、食料品の3業種のみが上昇した。東証プライム市場の値下がり銘柄は全体の80%、対して値上がり銘柄は17%だった。

 個別では、レーザーテック<6920>、東エレク<8035>の半導体、キーエンス<6861>、SMC<6273>、CKD<6407>、THK<6481>など機械を中心としたハイテクが大きく下落。太陽誘電<6976>、イビデン<4062>、TDK<6762>の電子部品、日産自<7201>、マツダ<7261>の輸送用機器も安い。ダイセキ環境S<1712>は東証スタンダード市場への移行発表が嫌気され、ダイセキ<9793>は子会社の市場区分変更に加えて決算が失望され、それぞれ大幅に下落。TOKYOBASE<3415>も月次動向が嫌気されて急落した。

 一方、武田薬<4502>、エーザイ<4523>の医薬品、東京電力HD<9501>、東北電力<9506>、中国電力<9504>の電気・ガス、味の素<2802>、キッコーマン<2801>、ヤクルト本社
<2267>の食料品などディフェンシブセクターの一角が高い。三井物産<8031>、丸紅<8002>など商社は結局下落したが、著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いる米投資会社バークシャー・ハザウェイが円建て社債の発行を準備しているとの報道を受け、買い増しの思惑から底堅く推移した。サンエー<2659>、壱番屋<7630>、西松屋チェ<7545>は決算が評価されてそれぞれ大幅に上昇した。
<YN>
情報提供元: FISCO
記事名:「 日経平均は大幅続落、景気後退懸念の強まりで27500円割れ