日経平均は反発。3月31日の米国市場でNYダウは続落し、85ドル安となった。月末・四半期末とあって利益確定の売りが目立ったほか、増税や債務拡大への懸念もあって上値が重かった。一方、ハイテクは売られ過ぎとの見方から買いが再燃し、ナスダック総合指数は1.5%の上昇。本日の東京市場でも値がさ株を中心に買いが先行し、日経平均は263円高からスタートすると、前場中ごろには29585.46円(前日比406.66円高)まで上昇する場面があった。ただ、買いが一巡すると後場の寄り付きで上げ幅を大きく縮めた。

大引けの日経平均は前日比210.07円高の29388.87円となった。東証1部の売買高は12億
4597万株、売買代金は2兆7186億円だった。業種別では、精密機器、保険業、電気機器が上昇率上位だった。一方、鉄鋼、空運業、電気・ガス業が下落率上位だった。東証1部の値上がり銘柄は全体の39%、対して値下がり銘柄は58%となった。

個別では、米ハイテク株高を受けて東エレク<8035>とレーザーテック<6920>が4%超、エムスリー<2413>が6%超の上昇。米社が半導体のキオクシアホールディングス買収を検討しているとの報道で東芝<6502>が急伸する場面もあった。その他、売買代金上位ではソフトバンクG<9984>、任天堂<7974>、ソニー<6758>がしっかり。また、大規模な自社株買い実施を発表した第一生命HD<8750>が9%を超える上昇となり、スター・マイカ<2975>などとともに東証1部上昇率上位に顔を出した。一方、トヨタ自<7203>が2%超の下落。日立<6501>も軟調で、ファーストリテ<9983>は小幅に下落した。決算がサプライズなしと受け止められたニトリHD<9843>、大阪府への「蔓延防止等重点措置」適用方針が嫌気されたH2Oリテイル<8242>は大きく下落。また、藤コンポ<5121>などが東証1部下落率上位に顔を出した。
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情報提供元: FISCO
記事名:「 日経平均は反発、米ハイテク株高引き継ぐも後場失速