日経平均は続落。10日の米国市場でNYダウは続落し、69ドル安となった。週間の失業保険申請件数が前週から大幅に増加し、景気回復が停滞するとの懸念が強まった。一方、東京市場では先物・オプション12月物の特別清算指数(SQ)算出に絡んだ売買もあり、日経平均は23円安からスタートすると、寄り付き直後に一転して一時26819.41円(前日比63.17円高)まで上昇。さらに朝方26553.01円(同203.23円安)まで下落する場面もあったが、売りが一巡するとマイナス圏でもみ合い、引けにかけてやや下げ渋った。

大引けの日経平均は前日比103.72円安の26652.52円となった。なお、SQ値は26713.47円。東証1部の売買高は12億8218万株、売買代金は2兆8820億円だった。業種別では、海運業、パルプ・紙、その他金融業が下落率上位だった。一方、空運業、輸送用機器、その他製品が上昇率上位だった。東証1部の値下がり銘柄は全体の32%、対して値上がり銘柄は64%となった。

個別では、売買代金トップのソフトバンクG<9984>が4%超下落し、日経平均を約85円押し下げた。MBO(経営陣が参加する買収)実施の思惑から前日まで急伸してきたが、本日は利益確定売りがかさんだ。その他ではファーストリテ<9983>、ダイキン<6367>、キーエンス<6861>などが軟調で、東エレク<8035>は小幅に下落。また、決算が嫌気されたサムコ<6387>やgumi<3903>は東証1部下落率上位に顔を出した。一方、トヨタ自<7203>が環境車シフトによる追い風への期待から4%超の上昇。米ハイテク株高が支援材料となってエムスリー<2413>や任天堂<7974>の上昇も目立った。その他ではソニー<6758>、三菱UFJ<8306>、ソフトバンク<9434>などがしっかり。決算が好感されたアイモバイル<6535>、三井ハイテク<6966>、鎌倉新書<6184>や自社株買い実施を発表したエンプラス<6961>はストップ高を付けた。
<HK>
情報提供元: FISCO
記事名:「 日経平均は続落、SBGなどに利益確定売り、トヨタやエムスリーは高い